炎症後色素沈着
ニキビや虫刺され・かぶれなどによって炎症が起きた後にシミになってしまったものを炎症後色素沈着といいます。
痛みやかゆみなどの症状はありませんが、美容上の問題となる場合もあるので、跡を残さないためには早めに適切な処置が必要です。
原因
皮膚に炎症が起こると、表皮にあるメラノサイトという細胞が刺激され、黒色メラニンという物質が生成されます。通常、黒色メラニンは時間の経過とともに排出されますが、過剰に分泌されたメラニン色素が排出されずに肌に残ると茶色いシミとなって肌に残ってしまうのです。 炎症後色素沈着は、やけどや怪我のほか、下記のような原因で起こることも考えられます。また、こうした刺激の後に紫外線を浴びると、痕がより濃くなってしまうこともあります。- かきむしった
- ニキビや湿疹などでつよい炎症があった
- 肌を強くこすりすぎた
- 肌に合わない化粧品でかぶれてしまった
治療
炎症後色素沈着は、肌のターンオーバー(生まれ変わり)が起これば自然に消えていきます(ただし、消えるまでに数年かかることもあります)。
早めに治したい場合、塗り薬(美白外用剤)や飲み薬(ビタミンC)などを使って治療します。
ただし一朝一夕で治療が終わるわけではなく、根気よく治療を受け続ける必要があります。
薬で効果がみられない場合は、ケミカルピーリングやレーザー治療(保険適用外)も選択肢の一つになってきます。
予防・対策
何らかの炎症を起こした箇所に紫外線が当たると、色素沈着が起きやすくなります。
外出時には、日焼け止めなどのUVケアをしっかり行いましょう。また、肌のターンオーバーを促進するためには規則正しい生活が重要です。