湿疹・皮膚炎
皮膚に炎症を起こす病気を総称して、「湿疹」あるいは「皮膚炎」と呼びます。皮膚が赤みをもち、ぶつぶつや発疹ができ、強いかゆみをともなうこともあります。
いろいろな原因がありますが、ここではよく見られる湿疹・皮膚炎をいくつかご紹介します。
アトピー性皮膚炎
接触皮膚炎(かぶれ)
外からの刺激に対して皮膚が炎症を起こす、いわゆる「かぶれ」のことです。多くの場合、強いかゆみをともないます。
皮膚のバリア機能が障害され刺激性のある物質が肌に接触・浸透して引き起こされる刺激性接触皮膚炎と、体が「アレルギー反応を起こす」と決めた(感作)物質が体に再度侵入・接触することで起こるアレルギー性接触皮膚炎があります。
長く使用している日常の生活用品(石けん・化粧品など)でも起こることがあります。
手湿疹
温かいお湯や、石けん、薬剤の刺激で起こる手荒れです。主婦湿疹と呼ばれることもあります。
皿洗いなどで日常的に洗剤・温水に触れることが多い人のほか、調理師や美容師の方にも多くみられます。
亀裂性湿疹
「あかぎれ」のことです。水仕事や冬の寒く乾燥した環境などが原因で、皮膚の乾燥やひび割れ、出血が起こります。
手湿疹の延長線上にあると考えられます。
おむつかぶれ
むつがあたっている場所に起こります。赤ちゃんは大人に比べて皮膚が薄いので、蒸れや尿・便による刺激を受けやすいことが考えられます。
便・尿はアンモニアなどの刺激物を含むため、長くおむつを替えずに当て続けると起こりやすくなります。
あせも(汗疹)
汗をかいたときに、汗管(かんかん/汗を出す管)が詰まることが原因で発生します。
高温多湿な環境や発熱で大量の汗をかいたり、衣服などで通気性が悪かったりすると、あせもになりやすいです。
虫刺され
蚊や蜂、ムカデ、毛虫、ダニ、ノミ、ブユ、クモなどの虫に刺されたり咬まれたりすることで、かぶれや発疹の症状が起こります。
かゆみを伴う場合が多いですが、大きく腫れたり痛みがあったり、中には毒をもっているものもいるので注意が必要です。
もし虫にさされた心あたりがある場合には、どんなところに出かけたか・その虫の生息する場所に近寄ったかなども、医師に伝えてください。